サッカーのこといろいろ書いちゃうブログ

フリーのサッカーライター(tomo2take)が、取材で感じたことや、気になったニュースなど、そのときどきで書いていきます。

2014年 ナビスコ杯 GL第2節 清水エスパルス vs G大阪 MR

2014年 ナビスコ杯 GL2

清水エスパルス vs G大阪 MR

 42日 IAIスタジアム日本平 1900分~

 

 

■メンバー

◇清水

先発:

GK 1櫛引 政敏

DF 3平岡 康裕

DF19ヤコヴィッチ

DF 4カルフィン ヨン ア ピン

MF28吉田 豊

MF 8石毛 秀樹

MF16六平 光成

MF 7本田 拓也

MF20竹内 涼

FW10大前 元紀

FW 9長沢 駿

 

サブ:

GK21相澤 貴志

DF 5村松 大輔

MF24高木 純平

MF17河井 陽介

MF23高木 善朗

FW18ノヴァコヴィッチ

FW30金子 翔太

 

監督:

アフシン ゴトビ

 

 

G大阪

先発:

GK 1東口 順昭

DF22オ ジェソク

DF 3西野 貴治

DF 6金 正也

DF 4藤春 廣輝

MF 7遠藤 保仁

MF15今野 泰幸

MF19大森 晃太郎

MF11倉田 秋

FW24小川 直毅

FW10二川 孝広

 

サブ:

GK16河田 晃兵

DF 2エブソン

DF23内田 裕斗

MF27内田 達也

MF37井手口 陽介

FW 9リンス

FW20佐藤 晃大

 

監督:

長谷川 健太

 

 

■フォーメーション

◇清水

----------長沢---------

大前------竹内-----石毛

------六平----本田-----

吉田--—キャラ-平岡---ヤコ

----------櫛引---------

 

G大阪

----------小川---------

倉田------二川-----大森

------遠藤----今野-----

藤春--キム----西野----

----------東口---------

 

■スタッツ

□得点

◇清水:

長沢 駿(33分)

 

□警告・退場

G大阪:

77分 オ ジェソク

81分 リンス

 

■交代

◇清水:

51分 本田 拓也 → ノヴァコヴィッチ

63分 石毛 秀 → 樹河井 陽介

86分 長沢 駿 → 村松 大輔

G大阪:

46分 小川 直毅 → 佐藤 晃大

46分 二川 孝広 → リンス

88分 金 正也 → 内田 達也

 

■レポート

長沢の先制点で勝利した清水ではあるが、スタッツを見ると悲しくなるのがシュート数の少なさ。前半に3本、後半に1本。先制点以外のシーンでは、ほぼG大阪に試合の主導権を握られていた。特に後半には課題が残る。リンス、佐藤の2トップとなったG大阪は明確に攻撃への圧力をかけてくると、シュート11本を放った。同点ゴールこそ決まらなかったが、できる選択肢の中で手をうちしっかり修正してくるあたり、流石は長谷川監督である。

 

さて、この試合での注目点は2つあった。1つはヤコヴィッチの右SB起用。もう一つは石毛の右サイドハーフでの起用。といっても、実はこの2つは1つの目的がそうさせたものでもある。

 

まず清水は守備にテコ入れを行った。練習でも殆どやっていない形ではあるが、ヤコヴィッチを右SBに据えることで守備の強化を計った。そして、攻撃のときは3バック気味に守るようにした。ヤコヴィッチへ指示は守備のみで攻撃へのオーダーは出ていない。そして,平岡にはしっかり周りを動かせという指示が出ていた。これで1つ、最終ラインではメンタル的に少し安定ができた。この少しの安定が大きかった。また、ヤコヴィッチの前のSHには石毛を起用したが、彼には攻撃で力を発揮しやすくできるように守備に遷延させたヤコヴィッチと縦の配置にした。SBが頻繁に攻撃参加する選手の場合、SHが戻って守備もしなくてはならない。そもそも連携をしっかりしないといけない。が、この日のオーダーは石毛が攻撃に専念できるように配慮されていた。つまり、石毛、ヤコヴィッチのお互いの得意なことろを、どうやぅて出させるかを考えた選手起用を打ってきた。

 

そして、この新布陣はこれまでチームの課題であった、守備と攻撃の両方での解決を狙った。その意味では、前半の得点までの状況をみると効果があったと考えていいだろう。特に平岡は上手くDFラインを統率していたので、このやり方は今後もテストされる可能性が大きい。また、後ろが安定してくれば攻撃にも手を入れやすい。

 

このブログで何度も書いているように、今季の清水には長身2トップという絶対的な武器がある。しかし、その最大の武器を活かすための策が見えてこなかった。特に中央からの攻撃を熟成しないとならないのだが、2トップが極端に前に張り付いてしまうためバランスを欠いた。そこで、後ろを変則3バックにして、中盤で数的優位を作ることができる。この日の先発で言えば、左SB(吉田)が1つ前のポジション左SHの役割となり、左SH(大前)は中央に絞って、1トップと連携して動くことができる。といった具合だ。長沢、ノヴァコヴィッチの2トップになっても同じようにrね慶できることができれば、かなり攻撃での改善も見られそうだ。

 

いずれにしても久しぶりの無失点勝利。これは大きな自信になる。リーグ戦でも、この調子を続けて欲しいと思う。攻撃では公式戦4試合連続ゴールを記録している長沢が居る。ここまでゴールを決めていればフロックではない。しかし、本格的に化け始めようとしている長沢の前には大きな壁が立ちはだかるのは間違いない。どのチームも彼に注目し、マークもきつくなる。そういう意味では、この先が正念場になるだろう。

(C) 2014 tomo2take

2014年 ナビスコ杯 GL第2節 清水エスパルス vs G大阪 PV

2014年 ナビスコ杯GL2

清水エスパルス vs G大阪 PV

 42日 IAIスタジアム日本平 1900分~

 

 

■予想先発メンバー

◇清水

----------長沢---------

石毛-----高木善-----大前

------六平----竹内-----

河井--—キャラ-平岡---吉田

----------櫛引---------

 

G大阪

----------小川---------

倉田------二川-----大森

------内田----今野-----

藤春--キム----西野----

----------東口---------

 

 

■プレビュー

開幕スタートダッシュに失敗した清水は、リーグ戦では16位と苦しい状況にある。対するG大阪も、1年でのJ1復帰を果たしたが怪我人も多く本調子とは言いがたい。そういう互いの状況もあり、メンバーを予想するのは難しい。それでも、水曜日のこの試合を機に何か1つキッカケになればとお互いの指揮官が思っているのは想像に難くない。

 

そうなると、清水はどこに変更があるだろうか。怪我明けの本田、村松を先発で使うという選択肢もあるが、敢えてチームの成熟度を上げるために六平、竹内を連戦させるのではないかと思う。彼らのポジションと最終ラインとの連携、勿論、前線との連会がこれからチームの軸となると考えるならば、ここは1つでも多く公式戦をこなすべきだろう。竹内は前回のFC東京戦では64分間プレーしたが、彼のスタミナならば問題はない。逆に、コンディションを優先させるのならば2ボランチを変更するという策もあるが、もしあるとすれば六平のほうだろうか?

 

また、交代枠に関しても村田の復帰などもあり、いろいろなオプションが考えられる。J3リーグで得点を決めてきた金子の出番もそろそろあるのではないかと思う。特にオレンジ色のユニフォームを着ての出場となれば、是非ともホームで見てみたい。ダイジェストの映像だけしか見ることができなかったが、ワントラップで相手DFをかわし、そのままシュートモーションに入るまでの動きは秀逸だった。しかもインパクトのしっかりした強シュートは十分J1でも通用するレベルにあると感じた。スピードキングの村田とスキルフルでクイックネスな金子の左右両サイドハーフとい起用なども楽しみの1つになりそうだ。

 

対するG大阪も、メンバー変更はありそう。特にトップにはユース出身である小川の起用が濃厚とのこと。また、昨年より長谷川監督は若手を積極的に起用しており、フレッシュな若手が育ってきている。日本代表の遠藤や今野だけでなく、西野や内田、大森など若い力にも十分警戒がhつようからもしれない。

 

そして、最後にもう1つ。G大阪の指揮官はあの長谷川健太さんであり、清水で6年間指揮をした監督だ。そして、かつては9番を着けプレーした清水のレジェンド、ブーイングで迎えるというよりも、盛大なる拍手でスタンドは迎えるだろう。しかし、あのころよりも成長した姿、可能性を見せなければ何の恩返しにもならない。スタンドからの応援、熱は勿論だが、内容でも圧倒できるようなゲームを示し勝ち点3を掴みたい。

(C) 2014 tomo2take

改めて浦和の処分を検討する

終わったことをグダグダと蒸し返すようで恐縮ですけど…敢えて書きます。


 

差別的な横断幕により、最終的にJFAから下されたのは「無観客試合」だった。

 

http://www.j-league.or.jp/release/000/00005691.html

 


その後、ゴール裏のサポーター11団体が解散を申し出た。


http://www.urawa-reds.co.jp/clubinfo/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%9A%86%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%B8/

 

 

さて、先日の無観客試合を終え、清水のホームゲームを1試合取材し、改めてこの処分に疑問を持った。いや、持ってしまったというのが正しいかもしれない。というのも、何故そもそも無観客試合だったのだろうか。何故、勝ち点剥奪では駄目だったのかという疑問が時間を経るに従い強くなっている。

 

無観客試合は浦和に対してのペナルティとしては十分に重い決定であることは間違いない。実際、1試合分の収益に換算して数億円規模での損害となったので、クラブに対しても重い制裁が与えられたと思う。そして、リンクにあるようにサポーターも自ら重い処分を下した。無観客試合の後、こうした報道がされたことを考えても、今回の件は大変重い、歴史的な処分だったのは間違いない。しかし、では当該チーム以外には何も影響や被害を出さなかったのか?といえば答えはノーだった。実際、清水はクラブとして明らかに大きな被害を受けた。アイスタで開催されたパブリックビューイングに関してはこのブログでも書いたが、金額的な損失は勿論、その他にも試合を楽しみにしていたサポーターにも損害を与えたし、実際に試合に出た選手たちにもある意味での被害はあったと思っている。

 

そして、更にもう少し範囲を広げて考えてみる。

 

埼玉スタジアムには普段からお店を出している方々もいる、そして映像スタッフや場内アナウンスなど運営に関わる人達(もしかしたらクラブから金銭的な保証はされているかもしれないし、もしものためにスタンバイしていた人たちも居たので厳密には損得を言うのは難しいけれども)も当然居た。

 

もっと先を見る。売店で売っているお弁当類の仕入れ先、鉄道会社やタクシー会社、駅前のビルに入っているコンビニ。ちょっと考えただけでかなり出てきた。また試合後に関しても、勝利の美酒、敗戦のやけ酒など飲んで帰る人も多いことが考えられるので周辺の飲食店でお金が動かなかった可能性もある。子供さんがいれば近くのイオンモール浦和美園店で帰りになにか買い物しに行こうと思っていた親子もいたかもしれない(ちょっと無理やりのこじつけかな)。でも、そう考えると売上に影響が出ている場所はもっと多いかもしれない。実際、当事者の方々は分かっていると思うが、試合がある日に比べ売上が減ったというところは間違いなく多いだろう。そうなると、それぞれが数万円から数十万円、数百万円規模で影響が出ているはずだ(逆に無観客試合によって、試合を見るために集まった居酒屋とか、スポーツバーなど、いつも以上の利益を得たという場所や施設が全く無いわけではないと思うが…)。これをもって、日本サッカー協会が下した決定は本当に妥当であり正しかったのだろうかと考えると、やっぱり疑問が残る。当該チームがペナルティを受けるのは当然だ。がしかし納得するのは…という感じだ。

 

 

そして、忘れては行けないことがある。今回の決定により、日本サッカー界は歴史に1つの前例を作ったことになる。裁判などでも過去の判決が前例となり裁定が下されることになるが、今後、何がしかの場所、スタジアムなどで人種差別的な発言や提示がされた場合、それに対する処分は無観客試合が妥当とされる可能性は極めて高いだろう。しかし、その場合には前述したように当該者クラブ(もしくはサポーター)以外に対する影響があまりにも大きいように感じた。これが浦和ではなく、別のチームであった場合、カテゴリーが違った場合など、その影響は千差万別で、反応もいろいろだとは思うが、場合によってはもっと深刻な影響が出る可能性がある。

 

そして、もしこれが2ステージ制を導入された2015シーズン以降だった場合を考えると、二度と勝ち点剥奪という処分は下せなくなりそうだということが分かる。何故ならば、前後2ステージ制での勝ち点剥奪(例えば1試合分相当の3から、3試合分の9程度でも)は、タイトル争い(順位)への影響が大きすぎるためだ。そうなると、今後は前例と同様に無観客試合の判断が妥当ということになるだろう。

 

しかし、では通年制のJ2J3で同様の事件が起きた場合も同じ無観客試合という処分で落ち着くのだろか。いや、悪質さの度合いによっては勝ち点剥奪という処分が検討されないのだろうか。そもそも、もう二度とこういう処分が下されるような事件は起きてほしくないのだが、もしものことを考えると、協会は随分と甘い決断をしたように感じてしまう。

 

そして、無観客試合というペナルティは当該者以外への影響が大きい。そう考えると、なんとも納得しにくい処分だったのではないかという思いがもたげてきた。というか、そもそも関係のない人たちにまで被害が及ぶのは考えものだ。こうして今更蒸し返すのもなんだが、どうにも納得できにくい処分だったのではないかという思いが、スタジアムから帰路につくサポーターを見ていて出てきてしまった。罪のない人たちへのことを考え、最も影響の少ない処分や方法を考えて欲しい。

 

最後に、唯一の収穫は実際にプレーした選手たちが、サポーターの応援がどれだけ自分たちの力になるか、コールや声援が自分たちにとってどれだけ大切だったのかという再確認にはなったと思う。しかし、それは経験しなくても良いはずのことであり、普段の試合でも十分に理解できていることだと思うが、今回の悲しい事件の中で唯一の光明、救いであることには違いないと思う。


(C) 2014 tomo2take

ギャラリー
プロフィール

tomo2take

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ