サッカーのこといろいろ書いちゃうブログ

フリーのサッカーライター(tomo2take)が、取材で感じたことや、気になったニュースなど、そのときどきで書いていきます。

2014年04月

2014年 第7節 清水エスパルス vs 大宮アルディージャ  MR

2014年 第7

清水エスパルス vs 大宮アルディージャ  MR

412日 IAIスタジアム日本平 1500分~

 

 

■メンバー

◇清水

先発:

GK 1櫛引 政敏

DF19ヤコヴィッチ

DF 3平岡 康裕

DF 4カルフィン ヨン ア ピン

DF28吉田 豊

MF16六平 光成

MF20竹内 涼

MF17河井 陽介

FW10大前 元紀

FW18ノヴァコヴィッチ

FW 9長沢 駿

 

サブ:

GK21相澤 貴志

DF 5村松 大輔

MF 6杉山 浩太

MF 7本田 拓也

MF 8石毛 秀樹

FW11高木 俊幸

FW22村田 和哉

 

監督:

アフシン ゴトビ

 

 

◇大宮アルディージャ

先発:

GK31清水 慶記

DF27今井 智基

DF 2菊地 光将

DF17高橋 祥平

DF14中村 北斗

MF10渡邉 大剛

MF18横山 知伸

MF38増田 誓志

MF41家長 昭博

FW11ズラタン

FW32長谷川 悠

 

サブ:

GK21江角 浩司

DF 3福田 俊介

DF30渡部 大輔

MF 4橋本 晃司

MF 9曹 永哲

MF23金澤 慎

FW20ラドンチッチ

 

監督:

大熊 清

 

■フォーメーション

◇清水

----------長沢--------

大前------ノヴァ----河井

------六平----竹内-----

吉田-—キャラ-平岡---ヤコ

----------櫛引---------

 

◇大宮

------ズラ----長谷川----

家長----------------渡邉

------増田----横山-----

中村---高橋---菊地--今井

----------清水---------

 

■スタッツ

□得点

◇清水:

ノヴァコヴィッチ(48分)

大前 元紀(90+2分]

 

□警告・退場

◇大宮:

30分 横山 知伸

34分 今井 智基

 

■交代

◇清水:

90分 杉山 浩太 ← 竹内 涼

90分 村田 和哉 ← 河井 陽介

90+3分 村松 大輔 ← ノヴァコヴィッチ

 

◇大宮:

57分 増田 誓志 → チョ ヨンチョル

74分 横山 知伸 → 橋本 晃司

80分 長谷川 悠 → ラドンチッチ

 

■レポート

前半こそ退屈な内容に終始したが、後半に入ってからは久しぶりに安心して試合をみれたように思う。特に崩しの形が見えてきたことが、チームの成長を感じさせた。

 

前半、シュートは2本だったが左サイドからの崩しに加え、中で動き出す河井、大前らの動きもあり何度かチャンスを作り出していた。シュートこそ打てなかったが、サイドからのクロス、コンビネーションで崩すという意識ができてきているのが分かる。そして、少ないタッチでボールを動かしていくという意識が選手間で共有されている。

 

得点は後半に入ってから。起点はやはり左サイド。吉田が持ち上がり、ややカーブをかけたパスを前方に送ると大前が反応し、そこから中にクロスを送ると、長沢、ノヴァコヴィッチと繋がり先制ゴールが生まれる。その後もサイドを起点に攻撃を組み立てるが、追加点は生まれず。ジリジリとしたゲーム展開になっていくが守備は思った以上に安定している。そして、我慢の時間を耐えるとチャンスは再び訪れる。アディショナルタイムに入ってから、交代でピッチに入っていた村田のカウンター。逆サイドには大前。胸トラップから豪快に蹴りこみ追加点を決め20。このまま試合は終了した。

 

ポイントはナビスコ杯で試したヤコヴィッチの右SB起用だったと思う。何度か左サイドで組み立てが始まったときに、右サイドでの押し上げが足りずポッカリとスペースが生まれることがあった。もし、この瞬間に逆サイドにボールが入ればもっと攻撃に厚みができるというシーンだったが、それは仕方がないというか愛嬌だろう。ヤコヴィッチには攻撃ではなく守備でチームに貢献することが求められたから現時点ではこれでいい。

 

むしろ、ヤコヴィッチ起用によって逆サイドに居る吉田が活き活きとプレーしていることが重要だろう。サイドハーフにいる大前、もしくは河井との連携で左サイドから深くえぐり崩す。こうすることでゴールの可能性がより強まった。前回のナビスコ杯@G大阪戦のMRでも書いたが、これまでは長身2トップがゴール前に張りつくことがストロングポイントではなくウィークポイントになっていたが、今のシステムにしたことでトップ下には大前もしくは河井が入ってプレーできるので、長沢とノヴァコヴィッチをゴール前で勝負させることができるようになった。そして、左サイドから効果的に崩しきることができるので、クロスを上げてもよし、跳ね返されてもトップ下がボールを回収し2次攻撃に繋ぐこともできた。

 

守備では3バックにして安定度が増した。特に右SBヤコヴィッチは基本ステイの姿勢でいるので、スペースが生まれる時間が少ない。しかも、ロングボールを蹴りこんでも長身のヤコヴィッチは前に跳ね返す力がある。そうなれば対面して仕掛けるしかないが、意外(といっては失礼だが)にもスピードがあり、抜かれてからのカバーもできるという有能ぶり。日本で初めてのプレー、清水でのプレーに慣れていないヤコヴィッチがセンターに入ると、周囲との言葉の問題も加わり連携に難しさを残す。しかし、右SB1つ出れば多少相手に食いつき気味にプレーしてもバックラインで大きな破綻は生まれない。

 

スタートは4231に近い形だが、攻撃に出れば352となり、守備になれば4411のような形になる。単純に、この決まり事を守るだけでチームは混乱を回避できる。どんなに練習を積んでも、ピッチに入ってからは瞬間的な判断が求められるのがサッカーであり、あまりに多くのことを叩き込まれると混乱するのが人間だ。その意味では、シンプルに3つ程度の決まり事を守り、攻撃ではシンプルにベーシックなことをすればいい。それだけで得点が生まれるというのは、清水に居る選手の質が高い証拠でもある。

 

暫くはこの形で進めて良いだろう。そして、もうすこし枝葉を付けるのは中断期間中で十分だ。下位に沈むクラブのように勝ち点が思うように増えないと、いろいろなところでストレスが生じる。それにより監督解任という決断を下したチームもある。そして、そうしたことによってチームに悪影響が出ることを考えると、単純かもしれないが今のやり方をベースにしていくべきだろう。

しかし、敢えて言わせて貰えるのならば、ゴトビ監督が就任して4年目ということを考えると少し物足りないように思う。前任者の長谷川健太さんは2年目、3年目でリーグ戦4位、4年目でナビスコ杯準優勝をしているだけに、もう少しハードルを高くしてもいいように思う。

 

 

(C) 2014 tomo2take

日本代表候補に選出された石原直樹の強さ

 

サンフレッチェ広島の公式HPでリリースがされた。

 

■日本代表候補 トレーニングキャンプ(4/7~4/9)のメンバーに、石原直樹選手が追加招集!

http://www.sanfrecce.co.jp/news/release/?n=6990&m=4&y=2014

 

小林悠(川崎F)が負傷により代表を辞退したため、追加招集が決まった。

 

湘南に入団した1年目から見てきた者としては、彼の代表選出は感慨深いものがある。そして、湘南在籍時は勿論だが、大宮在籍時も含め、怪我や起用法などで不遇の時代も知っているだけに、広島に移籍してからの活躍と、今回の評価には素直に嬉しいと言える。

 

 

さて、その石原直樹だが、彼は本当に不思議な選手だった。というのも、清水時代に取材をした岡崎慎司と少し似たようなイメージがある。共通点は、どちらも入団当時はレギュラー争いからは遠い状況で、悪く言えば下手くその代名詞みたいな選手だったからだ。

 

湘南入団の理由は、群馬県の高崎経済大付属高校という全国的には無名校に、「とにかくスピードがあって身体能力が高い選手がいる」(当時のスカウト談)ということだった。しかし、技術は?といえば、並とのことだった。実際、入団後にプレーを見たがヘタすると並の下くらいの選手だったという記憶がある。しかし、縦へのスピードと、走力があり、化ければ面白いかもと思わせる選手だった。でも、そういう選手は当時から沢山居たと思う(笑)。

 

それでも当時の湘南は早くから石原に目をつけていて、クラブとしても相当高い評価をしていた。それは、2001年、石原が高校2年生のときから古島清人さんをGKコーチとして高校に派遣していることからも分かる(他クラブからの誘いを受けないように監視させていたのかどうかは別だけど)。そうして、晴れて2年後に湘南に入団すると、1年目の後半にはスタメンにも名を連ねるようになった。しかし、当時の湘南は指揮官がコロコロと変わるような状況(サミア(2003年)、山田松市(20032004年)、望月達也(2003年)、上田栄治(200420052006年))だったことに加え、スピード系の選手にありがちな怪我などもあり、先発の座を奪い、コンスタントに活躍ができそうになると離脱したり、ベンチスタートになるなど、なかなかスタメンを確保し1年を通してチームの軸となるまでは至らなかった。

 

そんな中、最大の転機が訪れたのは菅野将晃さんが就任してのことだった。シーズン途中で上田栄治さんが辞任し、後任となった菅野監督はいきなり初陣(アウェイの鳥栖戦)で石原を先発起用すると、その後もずっと先発で起用し続けた。菅野さんと言えば、「ハードワーク」。チーム一丸となり、全体でハイプレスを仕掛けてゲームの主導権を握る。そういうサッカーを目指した。その中で、圧倒的なスピードと驚異的なスタミナに加えて、前線からのアグレッシブな守備をいとわない献身的な姿勢は指揮官の標榜するスタイルへ完全にマッチしたのだ。しかし、考えてみれば広島に居る今も、湘南在籍時の昔もプレースタイルは全く変わっていないということかもしれない。

 

そうして、コンスタントに出場機会を得ると守備だけでなく攻撃でも結果を出すようになる。2006年には(6月から先発機会を得たにも関わらず)9ゴールをあげ、2007年には自身初となる2桁(12)ゴールを記録。更に2008年には18ゴールを決めると、完全に湘南のエースとして君臨した。しかし、チーム事情もあり、石原はそのオフにクラブへ莫大な移籍金を残し大宮へと移籍したのだった。多くの湘南サポーターが涙したが、納得せざるを得ない状況だったことから、今でも石原には感謝の気持ちしか無いというサポーターは多い。当然J1での活躍も期待されたが、大宮では主にスーパーサブとしての起用がメインだった。そこで石原は活躍の場を求め2012年に広島へと移籍すると、そこで2度めのブレイクが待っていた。

 

「感覚が似ているし、凄くやりやすい」(石原談)という佐藤寿人との出会いが石原を進化させたのだ。広島独特のシステムも、最初は覚えることが多くて戸惑ったというが、持ち前の吸収力の早さを見せ、現在の活躍へと繋がる。そして、そのプレーの質が評価され日本代表の切符を手に入れたのだった。

 

少し遅咲きのシンデレラストリーだが、努力は必ず報われるという見本でもある。

 

 

 

さて、前置きが長くなったが、このブログで書きたかったのはこのあと。

 

 

 

そんな石原直樹を取材してきたなかで、今でも覚えているエピソードが2つある。

 

2つとも湘南ベルマーレ時代のことだが、その1つめは、ある日の非公開練習後に取材をしていたとき吹き出しそうになった話。それまでの流れはちょっと忘れてしまったが、今の活躍について聞いている時に石原が突然こう言った。

 

「俺、ベルマーレには凄く感謝しているんです。だって、サッカーのサの字も知らない俺をこうして育ててくれたんです。プロに入るまでクロスのあげ方も知らなかったから…」

 

クロスのあげ方も知らないってどういうことかと思って続けて質問をすると、石原はプロに入るまで、クロスというのはサイドの深い位置でボールを受けたとき、ドリブルで上がったときに、それがペナルティエリアまで来ていたら自動的に上げないといけないと思っていたというのだ。湘南入団後の練習で同様にクロスを上げていたら、コーチや味方の選手から「なんで中に人が居ないのに上げるんだ!」と怒られたそうだ。そこで初めて、石原は中に人が居なければクロスを上げては駄目だというのを知ったという。人が居なければ、ボールキープをして味方の上がりを待つことや、自ら中に仕掛けるとか、SBが上がってくるのを待つ。人が居ない状況でゴールの可能性がないクロスを上げても、ルーズボールを相手に奪われるだけでチームのリスクになる。そういう、最近の高校生でも知っているような基本をプロになってから教わったというのだ。もちろん、高校ではFWだったので、サイドハーフとしてプレーをしたことが殆どなかったというのこともあったかもしれない。

 

 

 

また、別の場所では石原の決意というか、急成長の理由、強さを改めて知ったシーンがある。もうチームの顔として、エースストライカーとして活躍をしていた石原を少し茶化しながら(笑)話をしていたときに、ふっと思い出したように漏らした言葉が印象的だった。

 

「俺、負けたくないんですよね。怪我もなく順風満帆で来た奴には負けたくないんです。だから、もう二度とああいう怪我はしたくないし、そう思った。それに怪我をしたやつは絶対に強いんですよ。活躍している人でもそういうのが多いでしょ」

 

少し語気を強めて言う石原を初めて見た瞬間だったかもしれない。それくらい強い言葉だった。

 

ああいう怪我とは、2005年の骨折のことだ。

http://www.jsgoal.jp/official/shonan/00025593.html

 

3年目、勝負の年。シーズン終盤にようやく先発の座を掴みかけた。しかし、その矢先のことだった。腓骨骨折という診断で、全治3ヶ月。悔しかったに違いない。掴みかけたレギュラーの座が遠のく。目の前が真っ暗になったかもしれない。

 

この言葉を聞いたからなのか、それからの石原からは、もっと成長したい、もっと上手くなりたい、絶対に負けたくないという気持ちを強く感じるようになった。身長も大きくないし、見た目も飄々としており、どこからみても普通のお兄ちゃん。ヘタすれば優男にしかみえないが、内に秘めた気持ちは熱気を帯びた強いハートを持っている。普段は休火山のように平静を装っているが、中ではグラグラと煮えたぎるマグマが渦巻いていたのだった。それはもしかしたら、劣等感から来るのかもしれない。高校は全国的に無名、年代別の代表どころか、国体選抜にも選ばれたことはない。しかし、もっとサッカーを深く学ぶ環境があれば、自分はまだまだ成長できるという自信があったのだろう。だからこそ、怪我には過敏になったし、才能に恵まれた選手を見ると、こいつには負けたくないという気持ちが強くなった。まして、名門校を出て、Jリーグでプレーするのが当たり前という選手を見ると、余計にそういう気持ちになったのかもしれない。

 

 

そうやって、長い年月をかけ成長してきたのが石原直樹という男だ。

 

 

湘南時代には、ある試合で後方から来たボールを受けた瞬間に反転し、相手DFの間を強引に仕掛け決勝点を奪ったことがある。いつもとは違ったプレースタイルだった。そのため、試合後にそのことについて質問をすると、「そうでしょ。あそこで消極的なプレーをしたら駄目だって思ったし、相手が嫌がるプレーをしようと思ったんです」とニコニコしながら答えてくれた。実を言えば、その消極的だという試合の後、いくつかのメディアでエースとしての責任を問う記事があったのだった(というか、自他共にエースとして認められてきたことで石原に対する評価は厳しくなっていた)。そして、本人もエースとしての自覚が芽生えていたため、そうした記事を見たのか、もしくは声を聞いてショックを受けていたのではないかと僕は思った。が、そのときは敢えて口にしなかった。でも、人一倍責任感を感じている彼のことだ、きっと悔しくて何度も何度も練習をして身につけたのだと思う。それが試合で実を結んだ。だから終始笑顔だったのだろう。

 

 

残念ながら広島に移籍してからは、なかなか取材に行く機会、合う機会が減ったが、いつも彼のプレーは気にしているつもりだ。そして30歳を目前に控えた年、ブラジルW杯を迎える重要な年に、滑り込みで日本代表の候補に選ばれたのだ。ここで書いたことは、今でこそ笑い話かもしれない。しかし、それぐらいサッカーの基本を知らない状態から、Jリーグの門をたたき、プロとなり、移籍をし、J1の強豪広島で2年連続でタイトルを獲得。そして、遂に日本代表候補にまで上り詰めた。上を見ればまだまだ先はあるが、こんなに嬉しいことはない。しかも、ブラジルW杯のある節目の年にだ。


クラブハウスから沢山の荷物を運び出し、車の後部座席に運び込む石原を呼び止め、「代表入り楽しみにしている」と伝えたのが、2008年のことだった。あれから8年経ったけど、あの日約束したことがもう少しで現実になるなんて本当に嬉しく思う。

でも、ここまできたのだから満足してほしくない。どうせなら本大会に出場し、ゴールを記録して歴史に名を残すこと。それができる可能性、チャンスに今回は恵まれたのだから、今こそ雑草の意地を見せて欲しい。


(C) 2014 tomo2take

2014年 J2第6節 湘南ベルマーレ vs ファジアーノ岡山 PV

2014年 J26

湘南ベルマーレ vs ファジアーノ岡山 PV

 45日 Shonan BMWスタジアム平塚 1600分~

 

 

■予想先発メンバー

◇湘南

----------ウェリ---------

------武富----大槻------

菊池---永木--菊池宇佐美

三竿------丸山------遠藤

----------秋元---------

 

 

◇岡山

----------久保---------

------押谷----片山------

田所---島田千明—-田中秦

近藤------竹田----久木田

----------中林---------

 

 

■プレビュー

湘南は開幕から5連勝と完璧なスタートダッシュを成功させた。失点こそ増えているが、決して守備の組織が崩壊しているわけでなく、相手の力がしっかりあったことでの結果。その意味では、しっかり修正できる内容なので問題はない。

 

逆に怖いくらいに攻撃が機能しているのが、現在のチームの特長といってもいい。総得点13はリーグトップの破壊力であり、得点者が9人というのも湘南らしいデータである。単純に前回の先発メンバーで言えば、GK秋元とDFの遠藤以外は全員がゴールを決めているということになる。まさにまんべんなくという感じがする。一方で無得点の遠藤に関してはアシスを多く、個人的には好調を維持しているように思う。後はゴールだろうが、得意のセットプレーから、近いうちに決まるだろう。それに、もともとDF登録の選手。別にゴールでアピールする必要はないだろう。

 

岡山に関しては、レンタル中の鎌田は出場できないためバックラインの攻勢に頭を悩ましそうだ。とはいえ、同じシステムを長く使ったチーム同士、どこを攻めれば嫌なのか、どういう動きが効果的なのかは熟知している。しかも、鎌田から湘南の詳細なデータ(選手の癖、監督の癖なども含め)をチームでは共有しているはず。難敵であることは間違いない。前節の松本もそうだったが、そういう相手に対してどうしっかり試合を進めていくか、それがこの試合最大の注目点である。

 

 (C) 2014 tomo2take

2014年 ナビスコ杯 GL第2節 清水エスパルス vs G大阪 MR

2014年 ナビスコ杯 GL2

清水エスパルス vs G大阪 MR

 42日 IAIスタジアム日本平 1900分~

 

 

■メンバー

◇清水

先発:

GK 1櫛引 政敏

DF 3平岡 康裕

DF19ヤコヴィッチ

DF 4カルフィン ヨン ア ピン

MF28吉田 豊

MF 8石毛 秀樹

MF16六平 光成

MF 7本田 拓也

MF20竹内 涼

FW10大前 元紀

FW 9長沢 駿

 

サブ:

GK21相澤 貴志

DF 5村松 大輔

MF24高木 純平

MF17河井 陽介

MF23高木 善朗

FW18ノヴァコヴィッチ

FW30金子 翔太

 

監督:

アフシン ゴトビ

 

 

G大阪

先発:

GK 1東口 順昭

DF22オ ジェソク

DF 3西野 貴治

DF 6金 正也

DF 4藤春 廣輝

MF 7遠藤 保仁

MF15今野 泰幸

MF19大森 晃太郎

MF11倉田 秋

FW24小川 直毅

FW10二川 孝広

 

サブ:

GK16河田 晃兵

DF 2エブソン

DF23内田 裕斗

MF27内田 達也

MF37井手口 陽介

FW 9リンス

FW20佐藤 晃大

 

監督:

長谷川 健太

 

 

■フォーメーション

◇清水

----------長沢---------

大前------竹内-----石毛

------六平----本田-----

吉田--—キャラ-平岡---ヤコ

----------櫛引---------

 

G大阪

----------小川---------

倉田------二川-----大森

------遠藤----今野-----

藤春--キム----西野----

----------東口---------

 

■スタッツ

□得点

◇清水:

長沢 駿(33分)

 

□警告・退場

G大阪:

77分 オ ジェソク

81分 リンス

 

■交代

◇清水:

51分 本田 拓也 → ノヴァコヴィッチ

63分 石毛 秀 → 樹河井 陽介

86分 長沢 駿 → 村松 大輔

G大阪:

46分 小川 直毅 → 佐藤 晃大

46分 二川 孝広 → リンス

88分 金 正也 → 内田 達也

 

■レポート

長沢の先制点で勝利した清水ではあるが、スタッツを見ると悲しくなるのがシュート数の少なさ。前半に3本、後半に1本。先制点以外のシーンでは、ほぼG大阪に試合の主導権を握られていた。特に後半には課題が残る。リンス、佐藤の2トップとなったG大阪は明確に攻撃への圧力をかけてくると、シュート11本を放った。同点ゴールこそ決まらなかったが、できる選択肢の中で手をうちしっかり修正してくるあたり、流石は長谷川監督である。

 

さて、この試合での注目点は2つあった。1つはヤコヴィッチの右SB起用。もう一つは石毛の右サイドハーフでの起用。といっても、実はこの2つは1つの目的がそうさせたものでもある。

 

まず清水は守備にテコ入れを行った。練習でも殆どやっていない形ではあるが、ヤコヴィッチを右SBに据えることで守備の強化を計った。そして、攻撃のときは3バック気味に守るようにした。ヤコヴィッチへ指示は守備のみで攻撃へのオーダーは出ていない。そして,平岡にはしっかり周りを動かせという指示が出ていた。これで1つ、最終ラインではメンタル的に少し安定ができた。この少しの安定が大きかった。また、ヤコヴィッチの前のSHには石毛を起用したが、彼には攻撃で力を発揮しやすくできるように守備に遷延させたヤコヴィッチと縦の配置にした。SBが頻繁に攻撃参加する選手の場合、SHが戻って守備もしなくてはならない。そもそも連携をしっかりしないといけない。が、この日のオーダーは石毛が攻撃に専念できるように配慮されていた。つまり、石毛、ヤコヴィッチのお互いの得意なことろを、どうやぅて出させるかを考えた選手起用を打ってきた。

 

そして、この新布陣はこれまでチームの課題であった、守備と攻撃の両方での解決を狙った。その意味では、前半の得点までの状況をみると効果があったと考えていいだろう。特に平岡は上手くDFラインを統率していたので、このやり方は今後もテストされる可能性が大きい。また、後ろが安定してくれば攻撃にも手を入れやすい。

 

このブログで何度も書いているように、今季の清水には長身2トップという絶対的な武器がある。しかし、その最大の武器を活かすための策が見えてこなかった。特に中央からの攻撃を熟成しないとならないのだが、2トップが極端に前に張り付いてしまうためバランスを欠いた。そこで、後ろを変則3バックにして、中盤で数的優位を作ることができる。この日の先発で言えば、左SB(吉田)が1つ前のポジション左SHの役割となり、左SH(大前)は中央に絞って、1トップと連携して動くことができる。といった具合だ。長沢、ノヴァコヴィッチの2トップになっても同じようにrね慶できることができれば、かなり攻撃での改善も見られそうだ。

 

いずれにしても久しぶりの無失点勝利。これは大きな自信になる。リーグ戦でも、この調子を続けて欲しいと思う。攻撃では公式戦4試合連続ゴールを記録している長沢が居る。ここまでゴールを決めていればフロックではない。しかし、本格的に化け始めようとしている長沢の前には大きな壁が立ちはだかるのは間違いない。どのチームも彼に注目し、マークもきつくなる。そういう意味では、この先が正念場になるだろう。

(C) 2014 tomo2take

2014年 ナビスコ杯 GL第2節 清水エスパルス vs G大阪 PV

2014年 ナビスコ杯GL2

清水エスパルス vs G大阪 PV

 42日 IAIスタジアム日本平 1900分~

 

 

■予想先発メンバー

◇清水

----------長沢---------

石毛-----高木善-----大前

------六平----竹内-----

河井--—キャラ-平岡---吉田

----------櫛引---------

 

G大阪

----------小川---------

倉田------二川-----大森

------内田----今野-----

藤春--キム----西野----

----------東口---------

 

 

■プレビュー

開幕スタートダッシュに失敗した清水は、リーグ戦では16位と苦しい状況にある。対するG大阪も、1年でのJ1復帰を果たしたが怪我人も多く本調子とは言いがたい。そういう互いの状況もあり、メンバーを予想するのは難しい。それでも、水曜日のこの試合を機に何か1つキッカケになればとお互いの指揮官が思っているのは想像に難くない。

 

そうなると、清水はどこに変更があるだろうか。怪我明けの本田、村松を先発で使うという選択肢もあるが、敢えてチームの成熟度を上げるために六平、竹内を連戦させるのではないかと思う。彼らのポジションと最終ラインとの連携、勿論、前線との連会がこれからチームの軸となると考えるならば、ここは1つでも多く公式戦をこなすべきだろう。竹内は前回のFC東京戦では64分間プレーしたが、彼のスタミナならば問題はない。逆に、コンディションを優先させるのならば2ボランチを変更するという策もあるが、もしあるとすれば六平のほうだろうか?

 

また、交代枠に関しても村田の復帰などもあり、いろいろなオプションが考えられる。J3リーグで得点を決めてきた金子の出番もそろそろあるのではないかと思う。特にオレンジ色のユニフォームを着ての出場となれば、是非ともホームで見てみたい。ダイジェストの映像だけしか見ることができなかったが、ワントラップで相手DFをかわし、そのままシュートモーションに入るまでの動きは秀逸だった。しかもインパクトのしっかりした強シュートは十分J1でも通用するレベルにあると感じた。スピードキングの村田とスキルフルでクイックネスな金子の左右両サイドハーフとい起用なども楽しみの1つになりそうだ。

 

対するG大阪も、メンバー変更はありそう。特にトップにはユース出身である小川の起用が濃厚とのこと。また、昨年より長谷川監督は若手を積極的に起用しており、フレッシュな若手が育ってきている。日本代表の遠藤や今野だけでなく、西野や内田、大森など若い力にも十分警戒がhつようからもしれない。

 

そして、最後にもう1つ。G大阪の指揮官はあの長谷川健太さんであり、清水で6年間指揮をした監督だ。そして、かつては9番を着けプレーした清水のレジェンド、ブーイングで迎えるというよりも、盛大なる拍手でスタンドは迎えるだろう。しかし、あのころよりも成長した姿、可能性を見せなければ何の恩返しにもならない。スタンドからの応援、熱は勿論だが、内容でも圧倒できるようなゲームを示し勝ち点3を掴みたい。

(C) 2014 tomo2take

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