2014年 J1第3節

C大阪 vs 清水エスパルス PV

 3月15日 ヤンマースタジアム長居 1500分~

 

 

■予想先発メンバー

C大阪

----------柿谷----------

南野------フォル---長谷川

------扇原----山口------

丸橋--山下---カチャ--酒本

----------キム---------

 

◇清水

----------ノヴァ---------

高木俊-----竹内-----大前

------キャラ----村松------

河井---平岡---ヤコ---吉田

----------櫛引---------

 

 

 

■プレビュー

火曜日にACLで山東魯能との対戦があり、中3日でのゲームとなるC大阪に対して、準備万全で挑む清水。まずはポイントとなるのが、この日程のアドバンテージだろう。そして、その十分な準備期間を利用してアフシン・ゴトビ監督は守備の部分に手を付けているようだ。

 

まず現状を整理すると、杉山が出場停止となり、本田が負傷しているためボランチの組み合わせで、前節、プラス開幕戦からメンバー変更を余儀なくされている。更に、フォルラン加入によって一躍豪勢な駒が揃ったC大阪の攻撃陣をどう抑えるかというテーマを同時に消化しなくてはならない。また、昨年のアウェイで4失点していることもあり、メンタル的にも守備への意識は少し高めていく必要があると思われる。

 

そして、指揮官が出した答えがカルフィンヨンアピンのボランチ起用。そして、そのままトップ下にもメスを入れ竹内の起用が濃厚となっている。しかし、(ただ、個人的にはオプションの色合いが少し濃いような気もしているため)蓋を開けてみれば通常通り、ダブルボランチに竹内と村松、キャラは左SB、そして2トップはノヴァコヴィッチと長沢というパターンも十分ありそうだ。まあ、いずれにしても前回の横浜FM戦で出てきた課題を、杉山、本田が不在の中でどう解消するのかというのがこの試合では一番のテーマとなり、指揮官の手腕が問われるところである。

 

そうなると、注目しなくてはいけないのは2つ。メンバーを大きく変更させた場合、短い期間で変更した意図や目的を、どこまで選手たちに落としこめているのかという点。特に守備に関しては、キャラがボランチで先発した場合には潰しどころと、ボールの動かし方が一番の課題となる。キャラは前に出ての潰しには絶対的な強さとスピードがある。これはJでも屈指だと思っている。しかし、相棒の村松も同じような潰しを得意とする選手。なので、どちらがどのタイミングで、どこに食いつくのか。二人同時に行かないようにすること。もしくは敢えて行かないで相手をディレイさせDFラインを揃えるのか。そうした守備での約束事がどれだけ短期間で落とし込めたか。さらに言えば、後ろでカバーに入るヤコヴィッチの戦術理解度も重要になっている。

 

そして、ボールを奪った後。攻撃に出るときの約束事。キャラはSBのときから自分で持ち上がることもできる選手なので、自らドリブルを入れ持っていくという選択肢もある。しかし、中央でのドリブルを戦術としては入れていない清水では、そうしたプレーは制限されそうだ。ではどう展開するか。パスをサイドに散らすとしても、この2ボランチの得意分野ではない。

 

その場合、助けとなるのが竹内。下がってきて、受けて反転し展開する。もしくは簡単に1タッチなどでSBの吉田、河井らに捌いてサイドから作り直すなどアクセントを付けることができる。その意味では、中盤の3人の組み合わせとしては可能性が一番高い。逆に言えば、キャラ、村松の2ボランチにした場合、長身2トップを選択したら完全に中盤が無くなる可能性が高いといえる。しかも、運動量という点からも竹内のプレースタイルは守備でもチームを助けるだろう。


まあ、いずれにしてもC大阪はACLとリーグ戦とも決して順調とはいえない試合内容を露呈している。特にフォルランの状況はキャンプでの怪我もあり出遅れている印象を受けるし、新加入の長谷川、更にニコルス、カチャルの両助っ人に関しても合流が遅かったこともあり、まだまだチームへのフィット感は薄いように思う。むしろ昨年在籍した選手だけで来たほうが現段階では驚異的かもしれない。更に冒頭でも触れたようにACLから中3日という日程的な問題もある。だから、構図としてはこうだ。出場停止と怪我人によって万全の状態ではない清水に対して、有り余るタレント軍団を揃えるC大阪。しかし、指揮官の変更、新加入選手のフィット感、日程などの問題が残るC大阪。両チームの差は殆どないと言っていいだろう。



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